ブライアンズタイムとは

ブライアンズタイム
.競走馬名ブライアンズタイム

父は、当馬の他に*Real ShadaiやSilver Hawkなどを輩出の、ダービー馬にして名種牡馬。母は、米国で5勝をあげた馬であり、近親には米国芝チャンピオン*Sunshine Forever。

 当馬は、2歳時は特に目立ったものがあった訳ではなく、3戦して未勝利戦を勝っただけ。3歳時は、緒戦のアローワンスを勝つと次走の重賞、ファウンテンオブユースSでは*Forty Ninerの4着だった。この後のフロリダダービーでは、人気薄も*Forty Ninerを首差破って優勝し、これで一線級に躍り出た。ジムビームS、ウッドメモリアルSとケンタッキーダービーへのステップレースはいずれも3、5着とふるわなく、本番ケンタッキーダービーでも最後方からの追込みを見せようとしたのだが、Winning Colorsの逃げを全く捉え切れずに6着だった。残る3冠のプリークネスS、ベルモントSも、追込みを見せるが届かずを繰り返し、それぞれ2着、3着に敗れている(勝馬は両方ともRisen Star。プリークネスSではWinning Colorsには先着している)。真夏のダービートラヴァーズSは*Forty Ninerの3着、ウッドワードSはAlyshebaの8着と、安定感はあるのだが最後の一詰めがどうしても繰り出せないという馬だったようだ。この次に出走のペガサスHを漸く優勝した。しかし4歳時は全く奮わない戦績。最後にはJCを目指して芝のレースも使ったのだが、芝は2戦だけしてバーナードバルークH3着を最後に引退。追込み脚質の馬だったが、捉え切れないレースをよくする馬だったようだ。だけど、Robertoの産駒はそういう捉え切れない傾向が強い馬も多く出ているので、それは個性としていいのかもしれない。引退後は日本に種牡馬として輸入された。

 当馬がこれほどまでに知名度を得たのは、種牡馬入りしてからの産駒の成績による。初年度の産駒から、日本の3冠を制するナリタブライアンを輩出。初年度には他にもオークス馬のチョウカイキャロルがいた。2年目の産駒からはマヤノトップガンが年度代表馬になる活躍を見せ、圧巻は4年目の産駒。2冠馬のサニーブライアン、グランプリホースシルクジャスティス、朝日杯を勝ったマイネルマックス、皐月賞2着のシルクライトニング、G2馬エリモダンディー、重賞勝ち馬セイリューオーという面々を輩出した。皐月賞とダービーはともに、産駒の1-2フィニッシュを飾っている(皐月賞がサニーブライアン-シルクライトニング、ダービーがサニーブライアン-シルクジャスティス)。その後もコンスタントにG1で活躍する馬を見せ、ファレノプシス、シルクプリマドンナ、ダンツフレーム、タニノギムレットが中央G1を勝っている。

 元々日本に輸入されたのは、米芝チャンピオンの*Sunshine Foreverの購買のオファーを断られ、*Sunshine Foreverと殆ど同じ血統の当馬が*Sunshine Foreverの同馬主同厩だったので、こちらなら売ることができるといわれたためだそうだ。つまり、代用血統。おそらく当事者達は、当馬がこれほどの成功をおさめるとは思っていなかったと思う。後に*Sunshine Foreverも輸入されたが、当馬ほどの活躍とはほど遠い。

 血統に関して言えば、Northern Dancerと相性がいいといわれるHail to Reasonの系統であり、また、この馬にはNorthern Dancerが入っていないというアドバンテージがある。日本の馬産を代表する種牡馬の1頭であり、*Sunday Silenceとともに世界に通じる一流のサイヤーであろう。*Sunday Silenceと比較されることは良くあるだろうが、産駒の出来のアべレージ・安定は譲っても、出来の良い産駒の爆発的な能力だけは譲らないだろう。ナリタブライアンを輩出した牝系とは特に相性が良いようで、同牝系からはナリタブライアンの他にビワタケヒデ、ファレノプシスが重賞を勝っている。*Sunday Silenceはスピード優位の馬が多いのだが、当馬の産駒は当馬の母方のリボーなどの血脈が影響を出しているのだろうか、スタミナをかなり持った産駒が多い。BMSとして、秋華賞馬ティコティコタックを輩出。

 2002年11月25日、早田牧場が札幌地裁より自己破産の宣告を受けた(負債は、資生園早田牧場が50億5200万円、セントラル・ブラッドストック・サービスが4億9900万円、早田牧場が2億6100万円で、3社合計58億1200万円。債権者は200人を超える)。当馬のいるCBスタッドは早田牧場の種牡馬部門だったので、当馬のこれからの去就が注目される。

 2002年11月27日、当馬のシンジケート「ブライアンズタイム会」が緊急措置として当馬をアロースタッドに移動させた。

 2002年12月4日、当馬のシンジケート「ブライアンズタイム会」は、余勢の収益が不正にCBサービスに流用されたとして、早田牧場代表者を相手に法的手段を検討していると報じられた。60株でシンジケートが組まれていて、2002年の余勢収入は6億円くらい、1株あたり1000万円の配当が見込まれていたが、早田牧場の自己破産を受け、CBサービスの銀行口座には数万円の現金しかないことが判明したためである。

 2002年12月11日、「ブライアンズタイム会」臨時総会にて今後もアロースタッドで共用されることが決まった。

米国から輸入された種牡馬でフロリダダービー(G1)など制した。
競走馬としての実績は今一つなものの、日本競馬で種牡馬入りすると、初年度から20世紀最後(史上5頭目)の牡馬クラシック三冠馬となったナリタブライアン、 優駿牝馬(オークス)優勝馬チョウカイキャロルを輩出し一気に名種牡馬としての地位を確立することとなった。 本当は競走成績の優秀な全兄サンシャインフォーエヴァーを輸入するつもりだったが、買えなかったため全弟であるブライアンズタイムを購入した経緯がある。 後にサンシャインフォーエヴァーも輸入されたものの、こちらの産駒はサッパリ活躍しなかったことから血統の奥深さを感じさせる出来事だった。

芝・ダート問わず成長力のある産駒を送り続けているブライアンズタイム。 サンデーサイレンスが競馬界を席巻している今は脇役に追いやられた感はあるが、今までに残してきた実績は一流種牡馬のそれである。 パワーとスタミナに優れタフなレースほど活躍して見せることが多い。

ラストクロップとなった2016年には、ニュージーランドトロフィーを勝ったダンツプリウスを輩出し大種牡馬らしく今なお影響力を残している。 皐月賞を制したディーマジェスティのブルードメアとして顔をのぞかせるなど日本競馬への貢献は計り知れない。

Roberto Hail to Reason Turn-to
Nothirdchance
Bramalea
Nashua
Rarelea
Kelley's Day Graustark Ribot
Flower Bowl
Golden Trail Hasty Road
Sunny Vale
血統:父ロベルトケリーズデイ(グロスターク)

父のロベルトは、世界競馬のサイアーラインに名を刻む一大種牡馬であり活躍馬は多岐に渡る。

母はグロスターク産駒のケリーズデイ。

ブライアンズタイム産駒の特徴

初期こそ名牝パシフィカスから生まれた三冠馬ナリタブライアンや菊花賞など勝ったマヤノトップガンなど芝の競馬で活躍が目立ったが、後年は芝よりダート競馬での活躍の方が目立っている。

腹袋が大きく筋肉質な馬が多い。長くバテない持続的な脚を使う反面、一瞬のキレる脚はサンデーサイレンス産駒には敵わない印象を受ける。 使いつつ成長していくタフさがあり、個人馬主や生産者にとって元が取りやすい種牡馬と言える。 休み明けより使い込んで味がでてくるため、サンデーサイレンスとは正反対のタイプと言えるかも知れない。

ブライアンズタイム産駒は大舞台に強かった。とりわけ有馬記念では有力馬をことごとく退ける活躍を見せてきた。 こういう特性はあったものの血はつながりそうもないのが残念なところ。 使いつつ良化していくという血統タイプが近代日本競馬と相性が悪かったのかもしれない。

  1. ナリタブライアン
    ナリタブライアン【クラシック三冠馬、有馬記念(G1)】
  2. マヤノトップガン
    マヤノトップガン【菊花賞(G1)、有馬記念(G1)、宝塚記念(G1)、天皇賞(春)(G1)】
  3. タニノギムレット
    タニノギムレット【皐月賞(G1)、日本ダービー(G1)】
  4. シルクジャスティス
    シルクジャスティス【有馬記念(G1)】
  5. ダンツフレーム
    ダンツフレーム【宝塚記念(G1)】
  6. ファレノプシス
    ファレノプシス【桜花賞(G1)、秋華賞(G1)、 エリザベス女王杯(G1)】

種牡馬ブライアンズタイム急死

放牧中の事故により右後大腿骨骨折を発症、繋養先の北海道日高郡新ひだか町静内のアロースタッドの放牧地で、安楽死の処置が取られた。28歳だった。 中央・地方合わせてGI馬16頭、GI勝利数のべ35勝と後世に残る活躍を残した。 タニノギムレットなど後継が続いていくことを願ってやまない。

ブライアンズタイム後継種牡馬

2016年にダンツプリウスが重賞レースを制すなど競馬界に多大な影響を与えたブライアンズタイム。ただ、いまのところタニノギムレットが今一つなことから 後継問題が解消していない。最近はダート種牡馬の需要が上がってきており、そういった需要に応えられるようなら生き残りの目もありそうだ。 地方ではフリオーソ産駒がデビューし始め勝ち上がりも悪くないことから今後の活躍に期待がかかる。

情報サイト

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